ある田舎の交番で起こった!
今から20年も前の話です。
私は、とある田舎の交番に勤務していました。その交番は本署から車で約1時間もかかる遠隔地にありました。
そこに勤務するのは、交番長(警部補)1名、巡査部長1名、巡査長1名、巡査1名の計4名が交替で勤務する形態でした。
交番長は基本毎日勤で、一週間に一度当直をやります。その他は一人勤務で毎回当直をやるという勤務形態でした。今でもそうです。
巡査部長と巡査長は先輩でした。そう、私は巡査でした。
巡査部長の先輩は、それまで大きな署で刑事をやっていました。巡査長は交通課で勤務していたようでした。
交番長は、私と同じ年の先輩でした。
巡査長の先輩が当直勤務をやった次の朝。非番と呼ばれる日に、私が交替で当直勤務をやるというローテーションでした。
その日も、朝交番に出所(交番に出勤すること)したところ、先輩巡査長が、
「昨日交番に石を投げた奴がいる、お前も気をつけろよ」
というのです。見ると、直径20センチ位の大きな石でした。が、その石を良く見ると、赤い文字で、先輩巡査長の名前が書いてあるじゃないですか!
そうです。その石は、先輩巡査長に向けて投げられた石なのです。私には関係ないと思いました。
私服で交通取締をやる先輩
その巡査長の先輩は、交通の仕事が大好きなようで、というか、ある意味ステイタスだと思っていたのでしょう。
まあ、そういう警察官は多いです。
必ず、「おれは刑事だった」とか「交通やっていた」とか言いたがるんですよね。そういう警察官にとっては、ほんとステイタスなんでしょう。私は そんなのないんで、面倒くさいと思ってしまいます。
で、その先輩、交番勤務なのに、私服で交通取締をやっていたそうなんです。それも飲酒運転を。
飲酒運転をする人が悪いんですよ。
それは。飲酒運転なんて絶対にしてはいけません。
殺人行為ですから。
でも、交番勤務員が当直中に私服で取締をやるというのは、それはそれで問題です。
だって、いきなり車の前に私服で来られて、停止しろと言われても、怖いですよね?
警察官の制服を着ているから、止まるじゃないですか。
そういう取締をやっていたそうなんですよ。その人は。
なので、住民には嫌われていたんです。
何回も言いますが、飲酒運転はダメですよ!
でも、そういうやり方を面白くないと思っている人も多かったんです。まあ、そうですよね。
だから石に、その先輩の名前が書いてあったんですから。
しかも赤字で!
今は そんな時代じゃないので、そんなことしてる警察官は居ないと思いますが・・田舎じゃわかんないかな・・・
石を投げた犯人はわからず
結局、石を投げた犯人は、わかりませんでした。
まあ証拠がなかったということですね。
多分その日に、その先輩に飲酒運転で検挙された人だと思いますが。わかりません。想像の域です。
先輩は、他の勤務員にも「気をつけるように」と言っていましたが、誰もが大丈夫だと感じていました。
当たり前ですよね。
そこまでして、ダメなやり方で検挙活動をやるのもどうかと思いました。
言い方変えると、真面目なんでしょうけど。
でも、もしかしたら、その人のお陰で飲酒運転が減ったのかもしれません。こればっかりは、本当わからないです。
少しは抑止力があったかもしれません。
先輩は真の警察官だったのかもしれません。
でも、私にはできませんでした。はい。
まとめ
まあ昔はいろいろな警察官がいたんですよ。
個性の塊みたいな警察官が多かったです。
良くも悪くもね。
今よりは人情味もあったかもしれません。
どういう警察官が良くて、どういう警察官が悪いとかという判断が、できません。
私も32年警察官やってきても、果たして良かったのか悪かったのか、わかりません。
でも、きっとちゃんとしたやり方で、真面目にやっている警察官が、一番良いんじゃないかと思います。
人それぞれの考え方ですから、正解は何かは、わかりません。
ただ、一つ言えることは、飲酒運転はダメですよ!
それは間違いありません。
呑んだら乗るなで、お願いします!
ラインスタンプあります!(警察スタンプあります)
こんなのあります!
コメント