その上司は飲酒運転検挙ナンバーワンだった
私がまだ新米警察官の頃の話です。警察学校を卒業して所轄の警察署で交番勤務だった時のことです。本署のパトカー勤務の先輩が休暇を取りました。パトカー勤務は二人体制じゃないと勤務できない為、の勤務を補う助勤という勤務がありました。助勤は若手の交番勤務員がやるようになっていました。上司が休んだ場合はそれなりの階級の警察官が助勤をやります。最低でも巡査部長以上です。で、この日は巡査の先輩が休んだので、私が抜てきされました。勤務時間は朝８時３０分から翌日朝８時３０分までです。２４時間拘束されます。（交番でも同じです）さっそく本署からパトカーで警ら（パトロール）に出発します。一緒に乗った上司は交通系の仕事が好きでした。日中は交通違反を主にやりました。一時停止違反、信号無視を数件やります。上司曰く夜は酒をやるから、と朝一から言われました。パトカーを運転しながらも「お酒～お酒～」と鼻歌を歌っていました。
上司は毎月表彰されていた
そんな感じの仕事なので、交通違反検挙の数は多く、毎月表彰されていました。それはそれで凄いですけど、かなり偏った仕事の進め方でした。はっきり言って、私はちょっと ついていけない感じでした。私にはできないことなので、立派な上司だと思っていました。夜になると案の定「お酒～お酒～」と言いながら少しフラついている車を止めて飲酒検知をして朝まで検挙しました。ほぼ徹夜です。私はもう嫌だと思いました。朝まで酒ばかり、ずっとです。でも上司ですから。仕方ないです。その上司はその後県内の別の警察署に異動となりました。
ある日強盗事件が発生
そんなある日県内某警察署管内で、強盗事件が発生しました。当時強盗なんて、そんなにありませんでしたから、私の署でも 強盗なんて珍しいなとか、まじか、とか いろいろ話題になっていました。まあ当時にしては凄い大きな事件だったということです。
火傷をした上司が出勤
ここからは聞いた話です。ある日この上司が手を火傷した状態で出勤したそうです。そんな格好で出勤すれば、誰もが「どうしたのですか？」と聞きます。上司は「ちょっと火傷しちゃった」と言っていたそうです。ところが、この火傷が原因で凄いことが判明してしまったのでした。それは、某警察署管内で発生した強盗事件です。事件現場では、強盗した後、犯人が石油を撒き火をつけていたのです。しかも、その時現場に居た従業員からの証言で犯人は手に火傷をしているとの情報がありました。はい。残念ながら、この火傷が決定的な証拠となり、この上司は強盗犯ということでリストアップされ最終的に逮捕されました。
まとめ
この上司の警察官は、後の取調で、女とギャンブルにハマっていて、多大な借金があったことから犯行に及んだということでした。警察官が身を亡ぼす３つのものが「金・女・酒」と言われています。まさに条件の２つ、金と女ですね。この上司は後輩に威張ることもなく、そういう面では良い人でしたので、ずっと年賀状のやり取りをしていましたが、流石に強盗犯とは知り合いになりたくないので、全ての縁を切りました。本音を言えば、ショックでした。昔からこういう不祥事はあったとはいえ、今現在はニュースでさまざまな不祥事が放送されます。それらニュースを見るたびに、信じられないようなことが多いと感じます。皆想像力もなければ、正義感もないんだなと。私の、こんなブログでも読んで、悪いことをしようと思っている警察官の方は、改めて自分を見直して、冷静に警察官になった時のことを思い出して、真面目に頑張ってもらいたいと思います。最近では静岡県警察の不祥事が多発していますので、ほんとお願いしますね！
警察ラインスタンプあります！
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