交番の仕事って?

警察の仕事
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出勤から点検配置

交番の勤務時間はまるまる24時間以上になります。厳密に言えば16時間ですけど。16時間というのは、一日が8時間として、2日分をやる計算となります。なので24時間の内8時間は休憩時間があります。ただし、事案などが入れば、事案に従事するため、よっぽど田舎の 平和なところ以外では かなりの確率で休憩時間はつぶれます。当直の朝は午前9時から署の中庭で、点検配置というのが始まります。(始まる時間については各所属で違う場合もあります。)警察には通常点検という貸与品の点検を幹部がするものがあります。当直の朝は警察手帳や警笛など部分的な点検を行うことが多いです。やらない時もありますが。あとは警察独自の逮捕術という術科があります。警棒の振り方などを 点検配置でやります。また各課からの連絡事項も、そこで行います。早い時で15分位、長ければ1時間とか やるときもありました。それが終わったのちに交番に出所(交番に行くことを出所といいます。)します。なので、だいたい警察署には午前8時半頃には皆 出勤してました。点検配置の前には 制服に着替え、帯革(警棒や手錠、拳銃をつけているベルト)をつけ、防刃衣というチョッキ(刃物を防ぐ、中に鉄板が入っているチョッキ)を着て、警察署の鉄庫から警務課幹部立ち合いの元、自分に貸与されている拳銃を出し点検の後に装着します。なので早目に出勤しないと 点検配置に間に合いません。まあこれは仕方ないですね。点検配置が終了すると、交番に向かいます。

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交番に出所

交番に出所すると、まず前日当直勤務員から、当直結果などについての引継をされます。管内の どこで こんな事案があったので、警戒をして とか。引継が終わると勤務日誌というものが ありますので、記載します。それに本日の点検配置の時に幹部から言われた指示事項を記載します。勤務するにあたり、勤務例というものがあり、パターンAは 何時からパトロール、何時から巡回などといった振り分けがされています。だいたいは夜間時間帯の前半、後半という言い方で勤務例があります。前半後半を交互にやる感じです。いろいろなパターンがあるので絶対にこの時間に、交番に居ないとか、居るとか、わからなくなっています。勤務を確認すると、すぐにパトロールか巡回といった所外活動になります。

パトロールの時間

パトロールは、警らと言われます。警らに出かける時は、必ず交通切符が入っている交通切符カバンを持っていきます。パトロールの要望などがある場合以外は、交通取締をすることが多いです。交通切符を切ることが好きな警察官も居ますが、ほとんどの警察官は交通切符を切るのは嫌いです。だって交通切符を切っても「ありがとう」とは言われませんから。交通事故を防止するためには、交通違反を検挙することは 確かに効果はあります。現場で切符を切っている警察官のほとんどは、そういう意識を持ってやっているはずです。まあ好きで取締をやっている警察官は あまりいないということです。あと、警ら以外は巡回連絡というものがあります。交番の仕事のほとんどは、外に出て行う所外活動ばかりです。なので、交番に行っても、いつも警察官がいない、という状態になるのです。当たり前なんです。

巡回連絡とは

真面目にやっている警察官も居れば、真面目にやっていない警察官も居ます。巡回連絡とは、各家庭を回り、家族構成や仕事、連絡先などを聞いていく活動のことを言います。「こんにちはー、〇〇交番です。お変わりないですか?」って警察官が訪ねてきたことありませんか?それが巡回連絡です。これは実際、大事な仕事なんです。今の時代、個人のプライバシーに関して、皆さんの意識も高くなってきたので、中には、警察官にも そんなプライバシーにかかるはこと言わない、なんて人も います。実際、悪い警察官も居るので、何とも言えないのですが、基本的には、ちゃんと言っておいたほうが良いです。何もなければ、問題は勿論ないんですが、絶対にないとは言えません。その家で事件があり、誰が巻き込まれたとか、どんな状況かとか、ある程度早期に把握できるので、対処するのも早くできます。また、独り暮らしの方など、孤独死していたこともあり、どこの誰か わからないということも 実際ありました。警察官は信用できない っていうのは、理解できますが、それでも、ちゃんと話しておいたほうが 良いと思います。何かあった場合は、嫌でも、そこの警察官が来ますから。で、巡回をしている最中に隣の家の家族構成を記載した用紙を 見えるように持っているような警察官は 信用できません。それこそ、個人情報ですから、他人に見せる、もしくは無意識に見せている、なんてのは、もってのほか。警察官失格ですので、もし、そういう場面に遭遇したら、指摘してほしいと思います。巡回連絡中でも交通違反があれば取締検挙しますので、必ず交通切符カバンは持っていきます。なので、各家庭の情報が記載してある簿冊(連絡簿と言います。)と交通切符カバンを持つので、まあ荷物は多いですね。

立番勤務とは

警ら、巡回連絡の他に、立番という勤務があります。よく交番や警察署の前に立っていますよね。あれです。立って何をしているかって?いろいろ目的はあります。やはり交通違反はないか?不審者はいないか?などなど、いろいろと見ています。最近もありましたが交番襲撃もありますので、そういう警戒もやります。あと交番、警察署の前ですので、道案内などもあります。まあ交番の外にいるか、中にいるかという違いだけですね。立番は1回1時間です。当直勤務中はだいたい2回は実施します。

事件・事故など事案対応

その他としては、例え休憩時間であっても、事件・事故が発生した場合は対応します。「今食事中ですから」なんてことは通用しません。即効対応します。なので、食事で麺類は頼みません。麺類を頼んだ時に限って事案が発生したりします。不思議ですが。事案も いろいろな種類があります。早く終了することもあれば、何時間もかかる事案もありますので、出発前には必ずトイレに行きます。刑事関係事案であれば鑑識セットの入ったカバンを持ったり、メジャーなど距離を測る道具を持ったり、いろいろな荷物が多いです。交番にはミニパトがない交番もありますので、徒歩や自転車、バイクで現場に向かいます。どんな事案でも 行ってみないと 様子がわからないので、いつもドキドキです。私は交番勤務時の3分の2は一人勤務でしたので、いつも いろいろな覚悟をして勤務していました。事案は、空き巣のような住居などに侵入して窃盗するものや、逮捕事案などでは、もう、そこから時間が掛かります。テレビドラマでは、犯人逮捕して、制服警察官に引継ぎ、「さあ、飲みにでも行くか」なんてこともありますが、実際はあり得ません。逮捕したら、逮捕者が逮捕手続書という書類を作成しなければなりません。逮捕となると、それ以外にも多数作成する書類があるので、本署当直員も総出で書類作成をします。盗難事件などでは、現場で被害届を作成し、鑑識活動を実施し、遺留指紋などが出た場合には、関係者指紋という、そこに関係する人の指紋も採らせてもらいます。それは犯人の指紋を特定するための作業となりますので、それは 嫌がらずに ご協力下さいね。そして、実況見分というものをやります。敷地面積や建物面積、更にはその寸法を測り、物の配置も全て図面に書く作業があります。これが大変です。時間もかかりますし、これらが犯人が捕まり、裁判になったときの証拠資料となりますので、現場の状況をありのまま、書きます。とても大事な書類です。警察はお役所なので、とにかく何をやっても書類書類です。これも仕方ないことです。全て法律で決まっていることです。私は先に言ったように、一人勤務が多かったので、被害届を作成することから、実況見分、鑑識活動を 全て一人でやったことも 多々あります。盗難事件でも自動販売機荒らしや、車上ねらいなどといった事案は、間違いなく一人で全部やります。てか、やりました。なので、時間が掛かってしまい、被害者の方にご迷惑をお掛けしたこともあると思います。

在所勤務

今まで書いてきたのは所外活動といって、外で行う活動ですが、それ以外では、在所という勤務があります。これは単に、交番内での仕事を言います。ほとんどは警らや巡回での書類を作成します。交通切符を切った時などは、その切符を作成します。現場で違反者に渡した書類で終わり、というわけではありませんから。状況などを記載して、交通課取締係に提出します。そんな感じで、在所勤務は書類作成がメインの時間となります。そんな時でも、来客があれば対応します。結局、簡単な書類は なんとかなりますが、たくさん書く書類は 当直勤務中に とても完成しないので、他の書類は当直が明けて警察署に一度あがり、拳銃を収め、制服から私服になり、交番に戻って、そこで書類を書いたりします。なので、非番なんて、あってないようなものでした。ずるい人は夜の警ら時間をさぼり、その時間に書類を書いている人も居ました。私は 残念ながら、性格的に そういうことができなかったので、いつも非番で残って書類を書いていました。

休憩時間は?

昼休み1時間、夕方の1時間、途中わけのわからない中途半端な時間に1時間、夜間の仮眠時間で5時間、計8時間休憩となります。昼休みと夕方は食事の時間です。わけわからない時間帯は休憩なんてとれません。夜間は仮眠時間ですが、まるまる5時間なんて休憩はとれません。そんな状態で、非番を迎えても、眠くて眠くて仕方ありません。書類を非番に交番の2階で作っていましたが、時々、眠さに勝てず、知らない内に寝てしまっていたことは何度もありました。意味ないじゃん・・・休憩時間は とれたらラッキーと思うくらいでないと、ダメですね。

終務(仕事の終了)

本当ならば次の日の午前9時に終わりですが、これが終わらないようにできています。というのも、前出で お話したように、本日勤務員は本署で 点検配置を午前9時から受けています。それが終わってから交番に来るので、それまでの間は非番の警察官が交番で待機しています。もし事案があれば、非番員が対応することになります。何もなければ、当日当直員が来て、引継をして終了となりますが、事案が入れば、結局帰る時間が遅くなります。それから、あがったとしても、また私服に着替えて交番に戻り、書類作成をするのですから、まあ一日が長いですね。非番の次の日は休みとなり連休のようですが、実際非番は動けません。当直勤務というのは前にお話ししたように2日分の勤務時間ですので、つまりは非番の日の勤務を前倒しでやる計算になるのです。それでも結局超過勤務時間は まあまあ多くなりますね。でも民間のところよりは給料はいいはずです。

まとめ

簡単に書くと、こんな感じです。私がやっていた時は実際、24時間のうち、在所勤務が2.5時間、つまり2時間半しか ありませんでした。それ以外は休憩時間と所外活動でした。ほとんど交番にはいない状態。よく、交番に誰もいない、という声がありますが、警察官が交番に居れないような勤務になっているんです。これは現場の警察官は 何も悪くないですよ。だって本当は 皆交番に居て、書類書いたりしたいんです。そうすれば非番で残ることもないし。とにかく外に出て、検挙しろ!と幹部は言います。なので現場の警察官が悪いわけではありません。それと、もう一つ 皆さんに知って頂きたいのは、装備品です。まず、警棒、手錠、拳銃は知ってますよね。それに無線機2台(本部系と署活系)、受令機(本部無線を傍受する)1台、警察用携帯電話(PSD)というものを持ち、更に、防刃衣という刃物を防ぐベストを着ます。これら全部で、重量が約10キロ近くあります。またこのベストは中に鉄板が入っており、通気性はありませんので、夏場は拷問に近い状態です。あのスタイルで、犯人を追いかけるのは、はっきり言って、無駄な体力を使います。動きも悪くなりますしね。そのせいで、痛い思いをしたこともあります。それも また別の機会で。ということで、交番の警察官は大変なのです。世間の人は 勘違いされている方も多いと思います。交番は暇そうでいいな、とか。暇じゃないですよ。外に出っぱなしなんですから・・・あと、自分の成績の為に切符を切ってるとか、それはそうですよ。切らないと 自分が大変な思いをしますから。どこの会社でも ある程度の成績がなければ、痛い思いをするでしょう。警察も同じです。また悪いことする警察官も本当に多いですが、ほとんどの警察官は 一生懸命真面目に仕事してると信じています。悪い警察官には ご注意を!当直勤務が基本ですが、このような感じで当直をやります。長い一日となります。まあ でも給料は 良いほうですから。一生懸命やらなきゃダメですね。

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